とりっくおあ?【文スト・乱夢主】 2020年11月22日 文豪ストレイドッグス 0 Twitterに載せたSSの再録。 ハロウィン。 ※名前・設定あり創作女夢主注意 とりっくおあ? ポケットいっぱいのお菓子。 さあ、どこからでもかかってこい!とばかりに扉を開けば、思った通り既に大量に菓子を抱えた大人げない26歳児が待ち構えていた。 「遅い」 不機嫌そうに告げ向けられたのは何かを企むような視線。 「トリック オア トリート」 「そうくると思ってました」 言い終わらぬうちに、仕込んできたお菓子を乱歩くんの目の前に山積みにする。 目を瞠ってそれを見つめ、続いてにっこりと笑顔を浮かべた私に視線を向け、乱歩くんは可笑しそうに笑った。 「うん。そうくると思ってた」 にっ、と唇が笑みの形に歪むのを見て、なんとなく嫌な予感がした。 「でもさ」 お菓子を摘み上げ、すぅと開いた目が私を捕らえる。 「僕が、この程度のお菓子で満足すると思ってるわけ?」 よって悪戯決定。愉しそうに笑う乱歩くんに、ああ今年も勝てなかったと私は肩を落とすのだった。 PR