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よみぢのほだし 小説の部屋

火弟巳生が書いた版権二次創作小説の置き場

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とある朝の出来事【スレイヤーズ/ガウリナ】

かつて会員制ガウリナサークルに投稿したお話
ある朝の甘々なガウリナ(多分)
とある朝の出来事



「もうっ!いつまで寝てんのよっ!」

 

 ばたむっ

 ノックもせずに、リナは、ガウリイの部屋の扉を開けた。

 そして、ガウリイがすやすやと眠っているベッドに、すたすたと歩み寄ると、

「こら!ガウリイ!起きなさいっ!」

 言いながら、ガウリイの体を思いっきり揺する。

「……んー。」

 唸って、ガウリイが寝返りを打った。

「え?――うわきゃ~っ」

 むぎゅ……

 

 ――え?

 

 突然のことに、何が起こったのか全然理解できないリナ。

 とりあえず、いきなりガウリイに引っ張られたのは分かる。

 

 ――なんか…あったかい……

 

 思わず、何だか心地よい感覚に浸りそうになりかけて、リナは慌てて我に返った。

「――って!こっ!こらっ、ガウリイっ!」

 寝ぼけたガウリイに、引きずり込まれたのだろう――リナは、ベッドの中でガウリイに抱き締められていた。

 真っ赤になって、リナは慌てて呪文を唱えた。

「――魔風っ!」

「うわぁっ!」

 

 いきなり呪文で吹き飛ばされて、ガウリイはようやく目を覚ました。

「何だ何だっ!」

 床に落っこちたガウリイが、ワケが分からないのだろう。

 座り込んだままで辺りを見回す。

「何考えてんのよっ!ばかっ!」

 耳まで真っ赤になったリナが、ベッドの上からガウリイめがけて、枕やら手元にあるものを投げ付ける。

「うわっ!こらっ、やめろリナッ!」

 ガウリイが頭を抱えて叫ぶ。

「オレがなにしたってゆーんだーっ!」

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