罪
何度も何度も、私は時空を超えた。
何度も何度も、私はあの人を失った。
何度も何度も…私は、あの人と出会った。
全てを背負って、たった一人で沈んでいってしまいそうな人。
その背中を、放っておけないと思ってしまった。
……あの日から、私は…抜け出せない感情に捕らわれたのだろう。
抜け出せない…運命の輪に、身を投じてしまったのだろう。
幾度となく繰り返す運命の中で、次第に育っていった感情。
それが『恋』なのだと気付いた時…
私はまた、あなたを失った。
目の前で消えていった姿。
私を気遣いながら、仕方ないのだと微笑んだ姿が…忘れられない。
失いたくなかった。
どんなことをしても、望まぬ運命を変えたかった。
川のように流れてゆく運命を…私は捻じ曲げてゆく。
それはきっと、大きな罪。
許されないこと。
あの人は、罪を背負っているのだと…告げた。
ならば……
私は、私の罪を背負い……いつか……沈んでゆくのだろうか?
二人…抜け出せぬ、深い罪の底へ……
「君は…不思議な人ですね……」
いつもの優しさすら…嘘だったのかと思うほどの……態度。
だけど…私は知っている……それが全てを終わらせるための手段なのだと。
――そして
新しい運命が開く。
あなたとの幸せを掴むため…私は今……あなたを信じてついてゆく。